ホームページが必要になって制作会社に相談したものの、提示された見積もりを見て「これなら自分で作れないだろうか」と迷っていませんか。とはいえ、知識ゼロの状態から始めると、専門用語の多さや手順の複雑さで途中で手が止まってしまう方も少なくありません。
この記事では、WordPress(かんたんに言うと、専門知識がなくてもホームページを作れる無料のソフトのこと)を使ったホームページの作り方を、初心者向けに7つのステップで解説します。
必要なページ構成やテーマの選び方、費用の目安、さらに「自分で作るか制作会社に依頼するか」の判断基準まで、Web制作の現場目線でお伝えします。読み終えるころには、自分で進めるための全体像がはっきり見えているはずです。一緒に順番に確認していきましょう。
WordPressでホームページは作れる?まず知っておきたい基礎知識
結論から言うと、WordPressを使えば専門知識がなくても自分のホームページを作れます。 世界中の多くのサイトで使われている、実績のある仕組みだからです。
ただし、いきなり手を動かす前に、知っておくと作業がぐっと楽になる前提があります。それが「ホームページとブログは作り方が少し違う」という点です。ここを最初に押さえておくと、後のステップで迷いにくくなります。プロの視点でも、ここを理解しないまま始めて遠回りしてしまう初心者の方をよく見かけます。
WordPressは無料で使えますが、サーバーやドメインといった準備物には費用がかかります。この基礎知識をふまえた上で、まずは「自分のホームページがどんな形になるのか」を一緒にイメージしていきましょう。
WordPressのホームページとブログの違い
ホームページとブログの最大の違いは、中心となるページの種類です。ホームページは「固定ページ」(かんたんに言うと、内容がめったに変わらないページのこと)を中心に作ります。会社案内やサービス紹介、お問い合わせなどが固定ページにあたります。
一方、ブログは「投稿」(かんたんに言うと、日付ごとに新しく追加していく記事のこと)が中心です。日記やお知らせのように、どんどん増えていくのが投稿の特徴になります。
会社やお店のホームページを作りたい場合は、固定ページの設計が出発点です。多くの解説記事はブログの開設手順をそのまま流用していますが、ホームページ目的なら「どの固定ページを用意するか」を先に考えるほうが完成への近道と言えます。
WordPressで作るメリットと注意点
WordPressでホームページを作る一番のメリットは、公開後に自分で更新できることです。営業時間の変更やお知らせの追加を、専門業者に頼まず自分で行えます。デザインの自由度が高く、目的に合った見た目を選べる点も魅力ですね。
注意点もあります。WordPressはサーバーやセキュリティの管理が「自己責任」になります。たとえば、データのバックアップ(かんたんに言うと、もしものときに元に戻すための予備データのこと)を取る習慣がないと、トラブル時に復旧できないことがあります。難しく聞こえるかもしれませんが、最低限の対策を知っていれば心配は要りません。
なお、ホームページを作る前には「誰に何を伝えるサイトなのか」を決めておくと、後の作業がスムーズです。開業や起業のタイミングでサイトを準備する場合は、事業の方向性とサイトの目的をそろえておくことが大切になります。この事前準備の進め方については「起業時のホームページ準備」で詳しく解説しています。
WordPressのホームページに必要なページ構成
ホームページに最低限そろえたいのは、トップページ・紹介ページ・サービスページ・お問い合わせページ・プライバシーポリシーの5種類です。この骨組みを先に決めると、作業全体が驚くほど進めやすくなります。
実際の制作現場では、ページを作り始める前に必ずこの「ページ構成(サイトの設計図のようなもの)」を固めます。構成があいまいなまま作り始めると、後からページを足したり並べ替えたりする手間が増えてしまうためです。家を建てる前に間取り図を描くのと同じ感覚で考えてみてください。
それぞれのページの役割を整理してみましょう。トップページは、訪れた人が最初に見る「サイトの顔」です。会社や自分を紹介するページは、信頼してもらうための自己紹介の場になります。サービスページでは、提供する商品やサービスの内容を具体的に伝えます。
お問い合わせページは、見込み客が連絡を取るための窓口です。ここがないと、せっかく興味を持ってもらっても次の行動につながりません。プライバシーポリシーは、個人情報の扱い方を示すページで、お問い合わせフォームを設置するなら用意しておきたいページになります。
お問い合わせページには、訪問者が入力して送信できるフォームを設置するのが一般的です。フォームの作成には専用のプラグインを使うと、初心者でも難しいコードを書かずに設置できます。具体的な設置手順については「お問い合わせフォームの設置」で順を追って説明していますので、あわせてご覧ください。
業種によって必要なページは変わりますが、まずはこの5つを基本形と考えておけば大きく外しません。
WordPressホームページの作り方【7ステップ】
WordPressでホームページを作る流れは、大きく7つのステップに分けられます。準備から公開まで順番に進めれば、初心者でも迷わず形にできます。
ここからは、各ステップで「何をするか」と「つまずきやすいポイント」をセットで解説します。順番に進めることが大切なので、上から確認していきましょう。
ステップ1:目的とページ構成を整理する
最初にやるべきは、サイトの目的と必要なページを紙に書き出すことです。前の章で紹介した5つのページを基本に、自分の事業に必要なページを足し引きします。
ここを丁寧に行うかどうかで、後の作業効率が大きく変わります。「とりあえず作りながら考える」と、途中で全体の構成が崩れて作り直しになりがちです。最初の30分をこの整理に使うことを、現場でも強くおすすめしています。
ステップ2:レンタルサーバーとドメインを用意する
次に、サーバーとドメインを契約します。サーバー(かんたんに言うと、ホームページのデータを置いておく場所のこと)と、ドメイン(かんたんに言うと、サイトの住所にあたる文字列のこと)は、ホームページを公開するために欠かせません。
多くのレンタルサーバーには、ドメインの取得とWordPressの導入をまとめて行える機能があります。初心者の方は、こうした初心者向けの機能が充実したサーバーを選ぶと、最初のハードルをぐっと下げられますね。
ステップ3:WordPressをインストールして初期設定をする
サーバーの契約が済んだら、WordPressをインストールします。最近のサーバーには「かんたんインストール」のような機能があり、数クリックで導入が完了します。
導入後の初期設定で特に大事なのが、パーマリンク(かんたんに言うと、各ページのURLの形式のこと)の設定です。実は、サイトを公開して記事が増えてからこの設定を変えると、リンク切れが大量に発生する失敗が起こりやすいんです。多くの制作案件で見てきた中でも、これは初心者がやりがちなつまずきの一つです。だからこそ、最初の段階で設定しておくことをおすすめします。
WordPressのインストール手順そのものを詳しく知りたい方は「WordPressの始め方(全体の流れと費用)」で解説していますので、つまずいたときの参考にしてください。
ステップ4:テーマを設定する
テーマ(かんたんに言うと、サイトの見た目を決めるデザインの着せ替えのこと)を設定すると、サイト全体のデザインが一気に整います。WordPressには無料・有料を含めて多くのテーマがあり、目的に合うものを選べます。
テーマ選びには判断のコツがあるため、後の「テーマの選び方」の章で詳しく解説します。ここではまず、管理画面からテーマを選んで有効化する流れだけ押さえておけば大丈夫です。
ステップ5:最低限のプラグインを導入する
プラグイン(かんたんに言うと、機能を追加する拡張ツールのこと)を使うと、お問い合わせフォームやセキュリティ対策などの機能を後から足せます。最初から数を入れすぎず、必要なものだけに絞るのがコツです。
最低限入れておきたいのは、お問い合わせフォーム・バックアップ・セキュリティ対策の3種類です。プラグインを選ぶときは「最終更新日が新しいか」を確認してください。更新が長く止まっているプラグインは、WordPress本体の更新後に不具合を起こすことがあるためです。
ステップ6:固定ページを作成する
ステップ1で決めたページ構成に沿って、固定ページを作っていきます。トップページ・紹介・サービス・お問い合わせ・プライバシーポリシーを、それぞれ固定ページとして用意します。
WordPressのブロックエディタ(かんたんに言うと、文章や画像を積み木のように配置できる編集画面のこと)を使えば、専門知識がなくても見出しや画像を配置できます。最初は完璧を目指さず、まず各ページに必要な情報を入れることを優先しましょう。
ステップ7:フロントページとメニューを設定して公開する
最後に、トップに表示する固定ページの指定と、メニューの設定を行います。WordPressは初期状態だと最新の投稿がトップに表示される設定になっているため、ホームページ目的の場合はトップに固定ページを指定し直す必要があります。
この「フロントページ設定」は、見落とされやすいのに完成度を左右する重要な工程です。設定を忘れると、せっかく作ったトップページが表示されないままになってしまいます。あわせてメニュー(ページ間を移動するナビゲーションのこと)を設定すれば、訪問者が迷わず各ページにたどり着けます。ここまで終えれば、いよいよ公開です。
ホームページ向けWordPressテーマの選び方
ホームページ用のテーマは「更新頻度・日本語サポート・ブロックエディタ対応」の3つの軸で選ぶと失敗しにくくなります。見た目の好みだけで選ばないことが大切です。
1つ目の軸は更新頻度です。テーマの最終更新日を確認し、定期的に更新されているものを選びます。更新が止まったテーマは、WordPress本体の進化についていけず、表示崩れや不具合の原因になりやすいためです。実際、更新が数年止まったテーマを選んでしまい、後から乗り換えに苦労するケースを現場でも見かけます。
2つ目の軸は日本語サポートです。管理画面や設定説明が日本語に対応していると、初心者でも操作で迷いにくくなります。3つ目の軸はブロックエディタ対応です。最新の編集方式にきちんと対応しているテーマなら、ページ作りがスムーズに進みます。
企業やお店のホームページには、ビジネス用途を想定して作られたテーマが向いています。たとえば、企業サイト向けに設計された無料テーマもあり、こうしたテーマは必要な機能が最初から整っているため導入の手間を減らせます。代表的な選択肢については「企業サイト向けテーマLightning」で特徴を紹介していますので、テーマ選びの候補にしてみてください。
ホームページ公開後にやるべきこと
ホームページは公開して終わりではなく、公開後の運用で成果が変わります。最低限やっておきたいのは、SEO対策・バックアップ・定期的な更新の3つです。
SEO対策(かんたんに言うと、検索結果で見つけてもらいやすくする工夫のこと)は、ページのタイトルや内容を検索ユーザーの知りたいことに合わせて整えることが基本になります。バックアップは、トラブル時に元の状態へ戻すための備えです。プラグインを使えば自動で取得できます。
そして見落とされがちなのが、定期的な更新です。情報が古いまま放置されたホームページは、訪問者の信頼を失いやすくなります。月に一度でもお知らせを追加するなど、小さな更新を続けることが、長く成果を出すコツと言えます。
WordPressホームページの作成にかかる費用
WordPressのホームページにかかる費用は、自分で作る場合で年間およそ8千円から3万円程度が目安です(本記事執筆時点)。WordPress本体は無料ですが、サーバーとドメインの費用は継続して発生します。
内訳を整理すると、主な費用は次のようになります。金額はサービスやプランによって変わるため、契約前に各社の最新料金を確認してください。
| 項目 | 費用の目安(年間) | 補足 |
|---|---|---|
| レンタルサーバー | 約8,000〜20,000円 | プランにより変動 |
| 独自ドメイン | 約1,000〜4,000円 | 取得する文字列で変動 |
| WordPress本体 | 0円 | 無料で利用可能 |
| 無料テーマ | 0円 | 無料でも十分実用的 |
| 有料テーマ | 約10,000〜20,000円 | 任意。買い切りが多い |
有料テーマを使わなければ、年間2万円前後で運用できる計算になります。制作会社に依頼する場合と比べると、自作は費用を大きく抑えられる選択肢です。ただし、その分の手間と時間がかかる点は念頭に置いておきましょう。
WordPressで作るホームページの構成例・制作事例
WordPressのホームページは、業種によって最適なページ構成が変わります。ここでは、よくある3つのパターンを紹介します。自分の事業に近いものをイメージの参考にしてください。
店舗型(飲食店や美容室など)の場合は、トップページでお店の雰囲気を伝え、メニューや料金、アクセス、予約・お問い合わせのページを用意するのが基本です。写真の見せ方が来店の決め手になりやすいため、画像を活かせるテーマが向いています。
士業やコンサルなどの専門サービス型では、提供サービスの説明と、相談につなげるお問い合わせ導線が中心になります。実績や専門性を伝えるページを設けると、訪問者の信頼を得やすくなります。文章で価値を伝える構成が効果的です。
企業型(コーポレートサイト)では、会社概要・事業内容・採用情報・お問い合わせといったページを整えます。取引先や求職者など、複数の読み手を想定した情報設計が求められます。どのパターンでも共通するのは、最初に決めたページ構成が土台になるという点です。
自分で作るか制作会社に依頼するかの判断基準
自分で作るか依頼するかは「かけられる時間・予算・公開後の更新頻度・デザインへのこだわり」の4つの基準で判断できます。すべてを一律に決めるのではなく、自分の状況に当てはめて考えるのがおすすめです。
1つ目は、かけられる時間です。学びながら自分で作るには、一般的に数十時間の作業時間がかかります。本業が忙しく時間を割けない場合は、依頼を検討する価値があります。2つ目は予算です。初期費用を抑えたいなら自作、品質と時短を優先するなら依頼、という考え方ができます。
3つ目は、公開後の更新頻度です。お知らせやブログを頻繁に更新したいなら、自分で扱えるようにしておくと外注費がかさみません。逆に更新がほとんど発生しないなら、最初だけプロに任せる選択もあります。4つ目は、デザインへのこだわりです。独自性の高いデザインを求めるほど、専門家の力が必要になります。
これらを総合して、自分に合う進め方を選んでください。なお、依頼する場合の費用感を先に知っておくと判断しやすくなります。制作会社に頼んだ場合の料金の目安については「制作を依頼する場合の料金」で解説していますので、比較材料としてご活用ください。
WordPressのホームページ作成でよくある質問
最後に、WordPressでホームページを作るときによく寄せられる質問にお答えします。
WordPressのホームページは無料で作れますか?
WordPress本体は無料ですが、完全に無料では作れません。サーバーとドメインの費用として、年間およそ1万5千円前後がかかります(本記事執筆時点)。テーマやプラグインは無料のものでも十分実用的です。
完成までどのくらいの期間がかかりますか?
ページ数や慣れによりますが、初心者の方で数日から2週間程度が目安です。事前にページ構成と原稿を準備しておくと、作業はぐっと早く進みます。デザインにこだわるほど時間は長くなります。
パソコンが苦手でも本当に作れますか?
文字入力とクリック操作ができれば、基本的な作成は可能です。WordPressの編集画面は、文章作成ソフトに近い感覚で扱えます。つまずいた点は検索すれば情報が見つかりやすいのも、利用者が多いWordPressの強みです。
ホームページとブログを両方運用できますか?
両方の運用は問題なくできます。固定ページでホームページの基本情報を、投稿でブログ記事を更新する形が一般的です。1つのサイト内で会社案内とお知らせを両立できます。
スマホ対応は自分でする必要がありますか?
多くのテーマは、スマホ表示に自動で対応しています。レスポンシブ対応(かんたんに言うと、画面サイズに合わせて表示が変わる仕組みのこと)のテーマを選べば、特別な作業はほぼ不要です。公開前に実機での表示確認だけ行いましょう。
まとめ
WordPressのホームページは、ページ構成を先に決めて正しい順番で進めれば、初心者でも自分で作れます。ポイントは3つです。
1つ目は、ブログではなく固定ページ中心で設計し、必要なページを最初に洗い出すこと。2つ目は、サーバー契約から公開まで7つのステップを順番に進め、パーマリンクやフロントページ設定といったつまずきやすい工程を先回りで押さえること。3つ目は、テーマを「更新頻度・日本語サポート・ブロックエディタ対応」の3軸で選ぶことです。
自分で作るか依頼するかは、時間・予算・更新頻度・デザインの4基準で判断できます。費用を抑えて自分のペースで運用したいなら自作、品質と時短を優先するなら依頼が向いています。この記事を手元に置きながら、まずは最初のステップから始めてみてください。







