WordPressを本で勉強したいと思っても、入門書、サイト制作の実践書、PHPやテーマ開発の技術書まで種類が多く、最初の1冊を選びにくいものです。しかも、WordPressは管理画面やブロックエディターが更新されるため、内容が古い本を選ぶと画面の違いで迷うことがあります。
この記事では、2026年8月時点で確認できる現行版を中心に、WordPressのおすすめ本8冊を目的別に整理します。本だけで独学できる範囲、無料の学習サイトや講座との使い分け、初心者が挫折しにくい勉強方法まで分かる構成です。
WordPressは本を使って独学できる?難しいと感じる理由
WordPressの基本操作や一般的なサイト作成は、本を使って独学できます。1冊の流れに沿って手を動かせば、サーバーへの導入後に必要な設定、固定ページや投稿の作成、メニューの整備までを体系的に学びやすいからです。
一方で、WordPressが難しい、使いにくいと感じる原因は、操作そのものだけではありません。次の異なる知識を同時に扱う点にあります。
- ドメイン、サーバー、SSLなど公開環境の知識
- 管理画面、ブロック、テーマ、プラグインの操作
- HTML・CSSによる見た目の調整
- PHPやテンプレートによる機能・構造の変更
- 更新、バックアップ、セキュリティなど公開後の運用
本は、これらを順序立てて理解するのに向いています。ただし、管理画面の最新表示、プラグインの料金・機能、テーマの細かな仕様は変わります。本を土台にして、変わりやすい箇所だけ公式情報で補うのが現実的な独学方法です。
まだWordPressを導入していない場合は、先にWordPressの始め方でサーバー契約から初期設定までの全体像を確認しておくと、本の演習へ入りやすくなります。
WordPress本のおすすめの選び方
有名な本を無条件に選ぶより、学びたい目的と現在の知識を先に決める方が失敗を減らせます。購入前は、次の4点を確認してください。
目的に合うレベルを選ぶ
| 目的 | 向いている本 | 最初に身につけたいこと |
|---|---|---|
| ブログや小規模サイトを作る | 画面操作中心の入門書 | 投稿、固定ページ、画像、メニュー、テーマ設定 |
| 企業・店舗サイトを作る | 1サイトを完成させる実践書 | ページ構成、導線、プラグイン、公開後の確認 |
| デザインを調整する | HTML・CSSを含むカスタマイズ本 | 要素の調査、CSS、子テーマ、レスポンシブ |
| オリジナルテーマを作る | PHP・テーマ開発の技術書 | テンプレート階層、ループ、関数、セキュリティ |
現行版と対応バージョンを確認する
書名に「WordPress 6.x対応」などの記載があるか、出版社の商品ページで発売日と版を確認します。新しい版が出ている場合は、旧版を安さだけで選ばない方が安全です。特にサイトエディター、ブロック設定、ウィジェット、メニュー周辺は、テーマの種類によって画面が大きく異なります。
作りながら学べる本を優先する
操作説明を読むだけの本より、完成見本があり、章ごとに同じサイトを作っていく本の方が知識をつなげやすくなります。サンプルデータの配布、完成コード、トラブル時の補足が用意されているかも確認しましょう。
使用テーマと学習環境が合うか確認する
特定テーマを前提にした本は、そのテーマを使う人には分かりやすい一方、別テーマでは同じ画面になりません。テーマ開発本では、クラシックテーマ中心かブロックテーマ中心かも重要です。紙面の例をそのまま本番サイトへ適用せず、ローカル環境やテストサイトで練習してください。
初心者におすすめのWordPress入門書4選
まずは管理画面の操作とサイト完成までを学びたい人向けの4冊です。同じ入門書でも、丁寧さ、作例、説明範囲が異なります。
いちばんやさしいWordPressの教本 第7版 6.x対応
WordPressの導入後に、管理画面を見ながらサイトを組み立てたい初心者向けです。第7版はWordPress 6.x系の画面を前提に改訂され、レッスン形式で作業を進められます。最初からコードを書くより、テーマとブロックを使ってページを完成させたい人に向いています。
ゼロから学ぶ はじめてのWordPress 第2版[バージョン6.x対応]
用語を一つずつ確認しながら、ブログやホームページを作りたい人向けです。WordPressに初めて触れる人が、画面のどこを操作するかを追いやすい構成です。ドメインやサーバーまで完全に未経験なら、導入前の準備を別資料で補うとスムーズです。
今すぐ使えるかんたん WordPress やさしい入門[6.x対応版]
操作画面を見ながら、短い単位で手順を進めたい人に適しています。記事作成だけでなく、サイト全体の設定や見た目の調整も段階的に確認できます。紙面どおりのテーマやプラグインが現在も同じ仕様かは、作業時に公式ページで照合してください。
1冊ですべて身につくWordPress入門講座
単なる操作マニュアルではなく、Webサイトの仕組みや設計も含めて学びたい人の候補です。WordPressの操作だけを最短で覚えたい場合はやや情報量が多く感じることがありますが、サイトをなぜその構成にするのかまで理解したい人には役立ちます。
基本操作だけを先に確認したい場合は、WordPressの使い方まとめを併用すると、手元の管理画面と本の説明が違う箇所を切り分けやすくなります。
デザイン・カスタマイズを学べるWordPress本2選
既存テーマの設定を超えて、サイト構成やデザインを自分で調整したい場合は、HTML・CSSとWordPressの関係まで扱う本を選びます。
ビジネスサイトを作って学ぶ WordPressの教科書 Ver.6.x対応版
企業サイトを題材に、ページ構成やテンプレートを組み立てながら学ぶ実践書です。投稿だけでなく、ビジネスサイトに必要な固定ページや更新可能な箇所をどう設計するかを理解したい人に向いています。HTML・CSSの基礎があると、コードの意味を追いやすくなります。
WordPress 仕事の現場でサッと使える!デザイン教科書 第3版[WordPress 6.x対応版]
制作実務を意識し、テーマの構造、テンプレート、カスタマイズを段階的に学ぶ本です。管理画面だけで完結する入門書より技術的な内容が増えるため、既存テーマで1サイト作った後の2冊目として使うと理解しやすいでしょう。
デザイン本のコードは、使用テーマやWordPress本体の変更でそのまま動かない場合があります。親テーマを直接編集せず、バックアップとテスト環境を用意してから試してください。
PHP・テーマ開発を学べるWordPress本2選
オリジナルテーマや独自機能を作りたい場合、WordPressの画面操作だけでは足りません。PHP、HTML、CSS、テンプレート階層、データの安全な出力方法まで学ぶ必要があります。
WordPressユーザーのためのPHP入門 第4版
WordPressで使われるPHPを、テーマやテンプレートの例と結び付けて学びたい人向けです。一般的なPHP入門だけでは分かりにくい、WordPress関数やループとの関係を理解する助けになります。コードは丸写しせず、変数の出力時のエスケープや現在の推奨関数を公式開発者資料でも確認してください。
WordPressオリジナルテーマ制作入門
既存テーマの設定ではなく、オリジナルテーマを組み立てる流れを学びたい人の候補です。クラシックテーマの基礎を理解する教材として使いやすい一方、現在はブロックテーマや theme.json という別の仕組みもあります。書籍の作例に加えて、WordPress Theme Handbookの最新情報を参照する前提で使いましょう。
本を読みながら実装する場合は、WordPressテーマの自作で最小構成、テンプレート階層、主要ページの役割を先に整理すると、各ファイルの位置付けが分かりやすくなります。
本以外のWordPress勉強方法|無料学習サイトと講座
本だけで解決しにくいのは、画面変更、プラグイン固有の操作、エラーメッセージなど、更新頻度の高い情報です。次の資料を役割別に使い分けます。
| 学習方法 | 向いている内容 | 注意点 |
|---|---|---|
| WordPress公式ドキュメント | コア機能、ブロック、開発仕様 | 日本語ページと英語最新版で内容差がある場合がある |
| テーマ・プラグイン公式マニュアル | 製品固有の設定と対応環境 | 古い個人ブログより公式を優先する |
| 無料の動画・学習サイト | 操作の動き、HTML・CSS・PHPの基礎 | 公開日と対象バージョンを確認する |
| オンライン講座 | 順序立てた演習、質問対応 | カリキュラムと更新日、サポート範囲を確認する |
| ローカル環境・テストサイト | 失敗しても戻せる実践練習 | 本番データや個人情報を持ち込まない |
無料教材を次々に見るより、主教材を1冊に決め、分からない箇所だけ公式資料や動画で補う方が学習が散らかりません。講座を利用する場合も、受講後に自分で1サイトを作り直して再現できるかを確認しましょう。
WordPressスキルを仕事や副業につなげる段階では、操作の暗記だけでなく、要件整理、見積もり、保守、顧客データの扱いも必要です。この範囲は「WordPressスキルで稼ぐ・副業」の専用記事で扱います。
初心者向けWordPress独学のおすすめ学習ロードマップ
最初からPHPやテーマ開発へ進む必要はありません。作りたいサイトに必要な順番で、次のように段階を分けます。
- 入門書を1冊通す:完成見本と同じサイトを作り、投稿・固定ページ・画像・メニューの基本を覚える
- 小さな別サイトを自力で作る:本を見ずに構成を決め、詰まった箇所だけ調べる
- 運用を経験する:更新、バックアップ、ユーザー管理、スパム・セキュリティ対策を行う
- HTML・CSSを学ぶ:開発者ツールで要素を調べ、追加CSSで小さな変更を試す
- PHPとテーマ構造へ進む:ローカル環境でテンプレートや関数を編集し、公式資料と照合する
- 1つの成果物にまとめる:設計理由、実装、更新手順まで説明できる状態にする
1冊を読み終えること自体を目標にせず、章ごとに管理画面を操作し、作ったページをPCとスマートフォンで確認してください。分からない箇所を記録し、翌日に同じ操作を再現すると、知識が手順として定着しやすくなります。
よくある質問
初めてなら、WordPress 6.x系に対応し、1つのサイトを手順どおり完成させる入門書を選びます。サンプルデータがあり、使用テーマや前提環境が明記された本だと進めやすいでしょう。
HTML・CSSや基本概念には使える部分がありますが、管理画面、ブロック、テーマ、プラグインの操作は現在と異なる可能性があります。新しい版があるなら現行版を優先し、古いコードは公式開発者資料で確認してください。
本は基礎を体系化するのに役立ちますが、仕事では要件整理、テスト、バックアップ、セキュリティ、保守まで必要です。テスト環境で複数のサイトを作り、変更手順と復旧方法を説明できる状態を目指してください。
まとめ
WordPressの本は、目的、対応バージョン、作例、前提テーマを確認して選びます。初心者は画面操作中心の入門書から始め、サイト制作、HTML・CSS、PHP・テーマ開発の順に広げると無理がありません。
本を主教材にしながら、変更されやすい画面や技術仕様は公式ドキュメントで補い、必ずテスト環境で手を動かしましょう。1冊を読むことより、自力で同じ操作を再現し、公開後の運用まで行えることが独学の到達点です。
