読者のクリック率を左右するアイキャッチ画像。でも、「そもそもアイキャッチ画像って何?」「どうやって設定するの?」「最適なサイズは?」「うまく表示されない…」など、特にWordPressを始めたばかりの方は多くの疑問や悩みを抱えているのではないでしょうか。
この記事では、WordPressのアイキャッチ画像に関するあらゆる疑問を解消できるよう、その基本から設定方法、魅力的な画像の作り方、トラブルシューティングまで、私の経験と専門知識を基に徹底解説します。
この記事を読めば、あなたも自信を持ってアイキャッチ画像を活用し、サイトの魅力を最大限に引き出せるようになります。ぜひ最後までご覧ください。
この記事を書いた人
Hara Daizo
Webデザイナー・Webコンサルタント
WebデザイナーからWeb担当者を通してSEO対策など幅広いサイト運営を経験。その後、STARRYを創業。初めてホームページ制作やSEO対策をする方へWordPressを使用したホームページを提供中。ランサーズ認定ランサー。
WordPressのアイキャッチ画像とは?初心者にもわかる基本知識
WordPressを使っているとよく耳にする「アイキャッチ画像」。なんとなく設定している方もいるかもしれませんが、その役割や重要性を理解することで、より効果的に活用できます。まずは基本から押さえましょう。
アイキャッチ画像の定義と役割 – なぜ重要なのか?
WordPressにおけるアイキャッチ(Eye Catch)画像とは、その名の通り、 読者の目(Eye)を引きつける(Catch)ための画像 です。ブログの記事一覧ページや記事の冒頭、SNSでシェアされた際などに表示され、記事の内容を象徴する「顔」としての役割を果たします。
私が多くのサイト制作を手掛ける中で、アイキャッチ画像の質がサイト全体の印象や記事のクリック率に大きく影響することを実感しています。具体的には、以下のような重要な役割があります。
読者の注意を引きつけ、クリックを促す「看板」
たくさんの情報が溢れるインターネット上で、読者は一瞬で記事を読むかどうかを判断します。魅力的なアイキャッチ画像は、数ある記事の中からあなたの記事に注目させ、「この記事、面白そう!」「役立ちそう!」と思わせるきっかけになります。まさに、お店の「看板」のような存在です。
記事の内容を視覚的に伝え、理解を助ける
テキストだけでは伝わりにくい記事のテーマや雰囲気を、アイキャッチ画像は視覚的に補完してくれます。例えば、旅行の記事なら美しい風景写真を、料理レシピの記事なら美味しそうな料理の写真を使うことで、読者は瞬時に内容をイメージしやすくなります。
SNSシェア時に魅力を高め、拡散力を向上させる
TwitterやFacebookなどで記事がシェアされた際、アイキャッチ画像が表示されるのとされないのとでは、その投稿の魅力が大きく異なります。魅力的な画像は「いいね!」や「シェア」を誘発し、記事の拡散力を高める効果が期待できます。
サイト全体のデザイン性を向上させる
統一感のあるアイキャッチ画像を各記事に設定することで、ブログの記事一覧ページなどが洗練された印象になります。サイト全体のデザイン品質を高め、訪問者にプロフェッショナルな印象を与えることができます。
アイキャッチ画像がない場合のデメリット
逆に、アイキャッチ画像を設定しないと、以下のようなデメリットが考えられます。
- クリック率の低下: 記事一覧などでタイトルしか表示されず、他の記事に埋もれてしまい、読者の目に留まりにくくなります。
- SNSでの訴求力低下: シェアされても画像が表示されず、魅力が半減し、拡散されにくくなります。
- サイトデザインの単調化: 記事一覧ページなどが文字ばかりになり、素っ気ない印象を与えてしまう可能性があります。
- 内容の伝わりにくさ: 視覚的な補助がないため、記事の内容がイメージしづらくなることがあります。
このように、アイキャッチ画像は単なる飾りではなく、サイト運営において非常に重要な要素なのです。
【完全ガイド】WordPressでアイキャッチ画像を設定・変更・削除する方法
それでは、実際にWordPressでアイキャッチ画像を設定する方法を見ていきましょう。お使いのエディター(編集画面の種類)によって手順が少し異なりますが、どちらも簡単です。
WordPressでのアイキャッチ画像設定の基本的な流れ
基本的な流れは、ブロックエディターでもクラシックエディターでも共通しています。
- 投稿(または固定ページ)の編集画面を開く。
- アイキャッチ画像の設定箇所を見つける。
- 設定ボタン(またはリンク)をクリックする。
- 画像をアップロードするか、メディアライブラリから選択する。
- 代替テキスト(alt属性) を入力する。
- 設定ボタンをクリックして確定する。
- 記事を保存(公開または更新)する。
【ブロックエディター(Gutenberg)】での設定手順
現在主流のブロックエディターでの設定方法です。
投稿編集画面を開く
まず、アイキャッチ画像を設定したい記事の編集画面を開きます。新規投稿でも既存の記事でも構いません。
右側の設定サイドバーを確認
画面右側に設定項目が表示されるサイドバーがあります。もし表示されていない場合は、画面右上の歯車アイコン(⚙️)をクリックすると表示されます。
「アイキャッチ画像」パネルを見つける
サイドバーの上部にある「投稿」タブが選択されていることを確認し、下にスクロールしていくと「アイキャッチ画像」というパネル(項目)が見つかります。
「アイキャッチ画像を設定」をクリック
「アイキャッチ画像」パネルをクリックして展開し、「アイキャッチ画像を設定」と書かれた青いボタン、または画像未設定の場合は枠線部分をクリックします。
画像のアップロードまたはメディアライブラリから選択
メディアライブラリが開きます。
- 新しい画像をアップロードする場合: 「ファイルをアップロード」タブを選択し、画像をドラッグ&ドロップするか、「ファイルを選択」ボタンから画像ファイルを選びます。
- 既にアップロード済みの画像を使う場合: 「メディアライブラリ」タブを選択し、一覧から使いたい画像をクリックします。
代替テキスト(alt属性)を設定する【重要】
画像を選択すると、右側に「代替テキスト」「タイトル」「キャプション」「説明」などの入力欄が表示されます。 必ず「代替テキスト」を入力してください。 これは、画像が表示されなかった場合に代わりに表示されるテキストであり、検索エンジンが画像の内容を理解するためにも非常に重要です。記事の内容を簡潔に説明するキーワードを含めると良いでしょう。
代替テキスト入力の例: 「WordPressでアイキャッチ画像を設定する手順を示したスクリーンショット」 「夕焼け空と海の風景写真 – ブログのアイキャッチ画像」
「アイキャッチ画像を設定」ボタンをクリック
代替テキストなどを入力したら、右下の「アイキャッチ画像を設定」ボタンをクリックします。
これで、編集画面の「アイキャッチ画像」パネルに選択した画像が表示されれば設定完了です。最後に記事を「公開」または「更新」するのを忘れないでください。
【クラシックエディター】での設定手順
旧バージョンのWordPressや、プラグインでクラシックエディターを使用している場合の手順です。基本的な流れはブロックエディターと似ています。
投稿編集画面を開く
アイキャッチ画像を設定したい記事の編集画面を開きます。
右下の「アイキャッチ画像」ボックスを確認
通常、編集画面の右下あたりに「アイキャッチ画像」というボックス(メタボックス)があります。
「アイキャッチ画像を設定」リンクをクリック
ボックスの中にある「アイキャッチ画像を設定」という青い文字のリンクをクリックします。
画像のアップロードまたはメディアライブラリから選択
ブロックエディターと同様にメディアライブラリが開くので、画像をアップロードするか、ライブラリから選択します。
代替テキスト(alt属性)を設定する【重要】
選択した画像の右側に表示される入力欄で、 必ず「代替テキスト」を入力 してください。
「アイキャッチ画像を設定」ボタンをクリック
右下の「アイキャッチ画像を設定」ボタンをクリックします。
編集画面の「アイキャッチ画像」ボックスに画像が表示されたら設定完了です。記事の「公開」または「更新」を忘れずに行いましょう。
アイキャッチ画像の変更・差し替え方法
設定済みのアイキャッチ画像を別の画像に変更したい場合は、非常に簡単です。
- 該当記事の編集画面を開きます。
- 「アイキャッチ画像」のパネル(またはボックス)に表示されている現在の画像をクリックします。
- メディアライブラリが開くので、新しい画像をアップロードまたは選択します。
- 代替テキストを確認・修正します。
- 「アイキャッチ画像を設定」ボタンをクリックします。
- 記事を更新します。
アイキャッチ画像の削除方法
アイキャッチ画像を削除したい場合も簡単です。
- 該当記事の編集画面を開きます。
- 「アイキャッチ画像」のパネル(またはボックス)の下(または画像の上)にある「アイキャッチ画像を削除」(または「Remove featured image」)というリンクをクリックします。
- 画像が消えたことを確認し、記事を更新します。
最適なのは?WordPressアイキャッチ画像の推奨サイズと比率
アイキャッチ画像を設定する上で、多くの人が悩むのが「画像のサイズ」です。適切なサイズを設定しないと、表示が崩れたり、サイトが重くなったりする原因になります。
なぜ画像サイズが重要なのか?
適切な画像サイズが重要な理由はいくつかあります。
サイトの表示速度への影響
画像ファイルのサイズ(容量)が大きいと、ページの読み込みに時間がかかり、読者の離脱につながる可能性があります。また、表示速度はSEO(検索エンジン最適化)の評価要因の一つでもあります。
異なるデバイスでの表示崩れ防止
パソコン、スマートフォン、タブレットなど、様々なデバイスでサイトは閲覧されます。適切な比率で作成されていないと、デバイスによっては画像の一部が切れてしまったり、不自然に引き伸ばされたりすることがあります。
SNSでの最適な表示
記事がSNSでシェアされた際、各プラットフォーム(Facebook, Twitterなど)できれいに表示される推奨サイズがあります。これに合わせておくことで、シェア時の見栄えが良くなります。
【結論】推奨サイズは「横1200px」
様々な情報を総合すると、現在多くのWordPressサイトで 推奨されるアイキャッチ画像のサイズは「横1200px」 です。
このサイズが推奨される理由(SNS、Google Discover対応)
- Facebook推奨: Facebookのシェア画像で推奨される比率(1.91:1)に近く、きれいに表示されます。(推奨サイズ: 1200x630px)
- Twitter: Twitterカードで大きな画像を表示する場合も、この比率に近いときれいに表示されます。
- Google Discover: Google Discover(Googleアプリなどで表示されるおすすめ記事)で大きく表示される画像の推奨幅が1200px以上とされています。
- AMP: モバイル表示高速化技術AMP(Accelerated Mobile Pages)でも、幅1200px以上が推奨されています。
このサイズで作成しておけば、様々なプラットフォームで意図した通りに表示されやすくなります。
アスペクト比は「1.91:1」
横1200px × 縦630px のアスペクト比(縦横比)は 約1.91:1 です。この比率を保てば、多少サイズが異なってもきれいに表示される可能性が高いです。
テーマが推奨するサイズを確認する方法
ただし、お使いのWordPressテーマによっては、独自の推奨サイズや画像生成ルールを持っている場合があります。
使用中のテーマのドキュメントを確認する
最も確実なのは、利用しているテーマの公式サイトやマニュアル(ドキュメント)を確認することです。アイキャッチ画像に関する推奨サイズや設定方法が記載されている場合があります。
デベロッパーツールで確認する(少し高度な方法)
実際に表示されているアイキャッチ画像のサイズをブラウザのデベロッパーツール(検証ツール)で確認する方法もあります。画像の上で右クリックし、「検証」や「要素を調査」などを選択すると、HTMLコードとCSSが表示され、画像の実際の表示サイズや適用されているスタイルを確認できます。
多くの場合、「1200px × 630px (1.91:1)」で問題ありませんが、テーマ独自のデザインに合わせて調整することも検討しましょう。
画像ファイルの容量にも注意!軽量化のすすめ
画像のピクセルサイズ(縦横の大きさ)だけでなく、ファイルサイズ(容量、KBやMBで表される)も重要です。容量が大きいとサイトの表示速度が遅くなります。
ファイル形式の選び方(JPEG, PNG, WebP)
- JPEG (.jpg): 写真など色数の多い画像に適しています。圧縮率を調整でき、比較的軽量化しやすい形式です。透過はできません。
- PNG (.png): ロゴやイラストなど、色が少なく境界がはっきりした画像、または背景を透過させたい場合に適しています。JPEGより容量が大きくなる傾向があります。
- WebP (.webp): Googleが開発した新しいフォーマットで、JPEGやPNGよりも高い圧縮率で画質を維持できます。対応ブラウザも増えていますが、古い環境では表示されない可能性も考慮が必要です。
一般的に、 写真ならJPEG、イラストや透過が必要ならPNG、より軽量化を目指すならWebP を検討すると良いでしょう。
画像圧縮ツールの活用
画像をWordPressにアップロードする前に、画像圧縮ツールを使ってファイルサイズを軽量化することをおすすめします。画質をあまり損なわずに容量を削減できます。
- TinyPNG / TinyJPG: PNGやJPEGを高画質に圧縮できる人気のオンラインツール。
- iLoveIMG: 圧縮のほか、リサイズやトリミングなどもできる多機能なオンラインツール。
- Squoosh: Googleが提供する高機能な画像圧縮ツール。WebPへの変換も可能。
これらのツールを活用し、アイキャッチ画像の容量を 数百KB程度 に抑えることを目指しましょう。
魅力的なアイキャッチ画像を自作しよう!作成のコツとおすすめツール
せっかくアイキャッチ画像を設定するなら、読者の心をつかむ魅力的なものを作成したいですよね。専門的なデザインスキルがなくても、ポイントを押さえれば効果的な画像は作れます。
効果的なアイキャッチ画像を作成するための7つのポイント
私がクライアントのサイト制作や自身のブログ運営で意識している、アイキャッチ画像作成のポイントを7つご紹介します。
1. 記事の内容と関連性のある画像を選ぶ
最も基本的なことですが、アイキャッチ画像は記事の内容を反映している必要があります。内容と全く関係ない画像は、読者を混乱させ、クリック後の離脱(直帰)につながります。
2. ターゲット読者に響くデザインを意識する
誰に読んでほしい記事なのか(ターゲット読者)を考え、その層が好むテイスト(例:ビジネス向けなら信頼感のあるデザイン、女性向けなら柔らかい雰囲気など)を意識しましょう。
3. 文字を入れる場合は視認性を確保する
画像に記事タイトルやキャッチコピーを入れる場合、文字が背景に埋もれて読みにくくならないように注意が必要です。文字の色、サイズ、フォント選びはもちろん、文字の背景に帯を敷いたり、縁取りをしたりする工夫も有効です。特にスマートフォンでの表示を考慮し、小さくても読める文字サイズを意識しましょう。
4. 色使いで印象をコントロールする
色は画像の印象を大きく左右します。サイト全体の配色や、伝えたいメッセージに合わせて色を選びましょう。例えば、赤は情熱や注意喚起、青は信頼感や冷静さ、緑は自然や安心感といった印象を与えます。
5. 著作権・肖像権に注意する
インターネット上で見つけた画像を無断で使用するのは絶対にやめましょう。著作権侵害にあたります。必ず、自分で撮影した写真、自分で作成したイラスト、または利用規約を確認した上で、著作権フリーの素材サイトの画像を使用してください。人物が写っている場合は、肖像権にも配慮が必要です。
6. 独自性を出す(テンプレート頼りにならない)
デザインツールには便利なテンプレートがたくさんありますが、それだけに頼ると他のサイトと似たような印象になりがちです。テンプレートをベースにしつつも、色を変えたり、独自の要素を加えたりして、オリジナリティを出す工夫をしましょう。
7. 複数のデザインパターンを試す
最初から完璧を目指さず、いくつかのデザインパターンを作成し、客観的に比較してみるのがおすすめです。可能であれば、A/Bテストなどで実際のクリック率を比較してみるのも良いでしょう。
おすすめのフリー素材サイト5選【商用利用可・クレジット不要中心】
魅力的なアイキャッチ画像を作るには、質の高い写真やイラスト素材が欠かせません。ここでは、私がよく利用する、商用利用が可能でクレジット表記も不要な場合が多い(ただし利用規約は要確認)フリー素材サイトを5つご紹介します。
1. O-DAN (オーダン)
複数の海外有名ストックフォトサイト(Unsplash, Pixabayなど)を日本語で横断検索できる便利なサイトです。おしゃれで高品質な写真が見つかりやすいです。
2. Unsplash (アンスプラッシュ)
プロのフォトグラファーが撮影したような、非常に高品質でおしゃれな写真素材が豊富に揃っています。「こんな写真が無料!?」と驚くような素材も多いです。
3. Pexels (ピクセルズ)
Unsplashと似た雰囲気の高品質な写真素材に加え、動画素材も無料で提供されています。
4. Pixabay (ピクサベイ)
https://pixabay.com/ja/ 写真だけでなく、イラスト、ベクター画像、動画、音楽素材まで幅広く扱っている巨大なストックフォトサイトです。多様なジャンルの素材が見つかります。
5. GIRLY DROP (ガーリードロップ)
日本人女性モデルの写真や、おしゃれで可愛い雰囲気の写真素材が豊富です。女性向けブログやサイトに特におすすめです。
※利用規約は必ず確認しましょう これらのサイトは基本的に商用利用可・クレジット不要ですが、素材によっては個別の条件がある場合や、利用規約が変更される可能性もあります。 画像をダウンロードして使用する前に、必ず各サイトの利用規約をよく読み、ルールを守って利用してください。
アイキャッチ画像作成でよくある失敗と回避策
せっかく作ったアイキャッチ画像が逆効果にならないよう、よくある失敗例とその回避策を知っておきましょう。
- 失敗例1:情報量が多すぎる(文字の詰め込みすぎ)
- 回避策: 画像はあくまで「目を引く」ためのもの。伝えたいことは記事本文で詳しく書くべきです。文字を入れる場合は、最も重要なキーワードやキャッチコピーに絞り、シンプルで見やすくしましょう。
- 失敗例2:画像と文字のコントラストが低い
- 回避策: 背景画像の色と文字の色が似ていると、文字が読みにくくなります。文字色をはっきりしたものにする、文字に縁取りや影をつける、文字の下に半透明の帯を敷くなどの工夫で、コントラストを高めましょう。
- 失敗例3:記事内容とイメージが乖離している
- 回避策: クリックしてもらうために過度に煽るような画像や、記事の内容と関係ない画像を使うのは避けましょう。読者の期待を裏切り、サイトの信頼性を損ないます。記事の内容を正直に、かつ魅力的に伝える画像を選びましょう。
WordPressアイキャッチ画像のトラブルシューティング
WordPressでアイキャッチ画像を設定・運用していると、「設定項目が見当たらない」「設定したはずなのに表示されない」といったトラブルに遭遇することがあります。ここでは、よくある問題とその解決策を解説します。
アイキャッチ画像の設定項目が表示されない場合
記事編集画面に「アイキャッチ画像」を設定する場所自体が見つからないケースです。これは表示設定で隠れていることが多いです。
【ブロックエディター】設定パネルの確認方法
- 記事編集画面右上の縦三点リーダー(︙)をクリックします。
- メニュー下部にある「設定」をクリックします。
- 開いたウィンドウの左側で「パネル」を選択します。
- 「文書設定」の中にある「アイキャッチ画像」のトグルスイッチがオン(青色)になっているか確認します。オフの場合はクリックしてオンにします。
- 設定ウィンドウを閉じれば、右側のサイドバーに「アイキャッチ画像」パネルが表示されるはずです。
設定したアイキャッチ画像がサイトに表示されない場合
編集画面では設定できているのに、実際のサイト(公開画面)で表示されないケースです。原因はいくつか考えられます。
キャッシュが原因の場合(ブラウザ・サーバー)
最もよくある原因の一つがキャッシュです。ブラウザやWordPress(プラグイン)、サーバーに古い情報が残っているために、変更が反映されていない可能性があります。
対策
- ブラウザのキャッシュをクリアする(スーパーリロード: WindowsならCtrl+F5、MacならCmd+Shift+R)。
- WordPressのキャッシュ系プラグイン(例: WP Super Cache, W3 Total Cacheなど)を利用している場合は、プラグインの設定画面からキャッシュを削除する。
- 利用しているレンタルサーバーによってはサーバー側キャッシュ機能がある場合があるので、サーバーの管理画面でキャッシュをクリアする。
テーマの設定やカスタマイズが影響している場合
お使いのテーマの設定で、意図的にアイキャッチ画像を表示しないようにしている、あるいはカスタマイズ(CSSなど)によって非表示になっている可能性があります。
- 対策
- WordPress管理画面の「外観」>「カスタマイズ」で、テーマのオプションに関連する設定がないか確認する。
- 追加CSSなどでアイキャッチ画像を非表示にするような記述がないか確認する。
- 一時的にデフォルトテーマ(例: Twenty Twenty-Four)に切り替えてみて、アイキャッチ画像が表示されるか確認する。もしデフォルトテーマで表示されるなら、原因は利用中のテーマにある可能性が高いです。
プラグインの干渉
特定のプラグインが、アイキャッチ画像の表示を妨げている可能性もあります。
対策
最近インストールまたは更新したプラグインがあれば、一時的に停止してみて、問題が解決するか確認する。
全てのプラグインを一度停止し、一つずつ有効化しながら原因となっているプラグインを特定する(※サイトが表示されなくなるリスクもあるため慎重に行ってください)。
画像ファイルの破損やパスの問題
アップロードした画像ファイル自体が破損していたり、何らかの理由でファイルへのパス(URL)が正しくなくなっていたりする可能性も考えられます。
対策
一度アイキャッチ画像を削除し、同じ画像を再アップロードして設定し直してみる。
別の画像を設定してみて、それが表示されるか確認する。
画像サイズが大きすぎる・小さすぎる場合の対処法
アップロードした画像のピクセルサイズや比率が、表示箇所に対して適切でない場合、表示がおかしくなることがあります。
WordPressの画像編集機能を使う
WordPressには、メディアライブラリ内で簡単な画像編集(トリミング、回転、リサイズ)ができる機能があります。
- 管理画面の「メディア」>「ライブラリ」で該当の画像を選択します。
- 画像の下にある「画像を編集」ボタンをクリックします。
- 右側のツールで「切り抜き(トリミング)」や「縮尺変更(リサイズ)」を行います。推奨比率(1.91:1)に合わせてトリミングすることも可能です。
- 編集後、「保存」ボタンをクリックします。
画像編集ツールでリサイズする
より正確にリサイズやトリミングを行いたい場合は、Canvaや他の画像編集ソフト(Photoshop、GIMPなど)、またはオンラインの画像編集ツール(iLoveIMGなど)を使って、推奨サイズ(1200x630px)にあらかじめ加工してからアップロードするのが確実です。
特定の記事だけアイキャッチ画像が表示されない場合
他の記事では問題なく表示されるのに、特定の記事だけ表示されない場合は、その記事固有の設定に問題がある可能性が高いです。
記事ごとの設定を確認する
- その記事の編集画面で、アイキャッチ画像が正しく設定されているか、代替テキストが入力されているかなどを再確認します。
- 一度アイキャッチ画像を削除し、再設定してみます。
- 記事のパーマリンク(URLスラッグ)に特殊な文字などが含まれていないか確認します。
トラブルシューティングは原因の切り分けが重要です。キャッシュクリアやテーマ/プラグインの確認を順に行い、問題を特定していきましょう。
アイキャッチ画像をさらに活用する応用テクニック
基本的な設定やトラブルシューティングができるようになったら、さらにアイキャッチ画像を効果的に活用するための応用テクニックにも挑戦してみましょう。
記事一覧での表示をカスタマイズする(テーマによる)
多くのWordPressテーマでは、記事一覧ページ(トップページやカテゴリーページなど)でのアイキャッチ画像の表示スタイル(サイズ、配置など)をカスタマイザーやテーマオプションで調整できます。サイトのデザインに合わせて、最適な表示方法を探ってみましょう。テーマによっては、CSSを追加してさらに細かく調整することも可能です。
プラグインでアイキャッチ画像の管理を効率化する
記事数が多くなってくると、アイキャッチ画像の管理も手間がかかります。そんな時に役立つプラグインもあります。
- Auto Post Thumbnail: 過去にアイキャッチ画像を設定していなかった記事に対して、記事内の最初の画像などを自動でアイキャッチ画像として設定してくれるプラグイン。
- Quick Featured Images: 投稿一覧画面から、複数の記事のアイキャッチ画像を素早く設定・変更・削除できるプラグイン。大量の記事を扱う際に便利です。
ただし、プラグインの導入はサイトの表示速度や他のプラグインとの相性に影響を与える可能性もあるため、必要性をよく検討し、導入後は動作確認をしっかり行いましょう。
アイキャッチ画像のA/Bテストでクリック率を改善する
どちらのデザインのアイキャッチ画像がよりクリックされやすいか、実際にテストしてみる(A/Bテスト)ことも有効です。例えば、同じ記事に対して2パターンのアイキャッチ画像を用意し、特定の期間でどちらのパターンが多くクリックされたかを分析します。WordPressのA/Bテスト用プラグインを利用したり、Google Analyticsなどのツールで計測したりする方法があります。
動画をアイキャッチ代わりに設定する方法(上級者向け)
静止画だけでなく、短いループ動画などをアイキャッチとして設定し、より読者の注意を引く手法もあります。ただし、動画はファイルサイズが大きくなりやすく、サイトの表示速度に大きく影響する可能性があるため、実装には技術的な知識と慎重な判断が必要です。テーマやプラグインが対応しているか、動画の最適化(圧縮、フォーマット選択など)を十分に行えるかがポイントになります。初心者にはややハードルが高いですが、差別化を図るための一つの方法として覚えておくと良いでしょう。
アイキャッチ画像のアクセシビリティ向上(代替テキストの重要性再確認)
設定方法の項目でも触れましたが、 代替テキスト(alt属性) の設定は、アクセシビリティ(様々な状況の人が情報にアクセスしやすくすること)の観点からも非常に重要です。視覚障がいのある方が利用するスクリーンリーダー(画面読み上げソフト)は、この代替テキストを読み上げることで画像の内容を伝えます。また、何らかの理由で画像が表示されない場合にも、代替テキストが表示されることで情報を補完できます。
単にキーワードを詰め込むのではなく、「誰が(何が)」「何をしている(どんな状態の)」「どんな画像か」を具体的に記述することを心がけましょう。全てのユーザーにとって使いやすいサイトを作る上で、アイキャッチ画像の代替テキスト設定は欠かせない要素です。
まとめ:魅力的なアイキャッチ画像でWordPressサイトをレベルアップさせよう
この記事では、WordPressのアイキャッチ画像について、その基本から設定方法、推奨サイズ、魅力的な画像の作り方のコツ、トラブルシューティング、そして応用テクニックまで、幅広く解説してきました。
アイキャッチ画像は、単なる飾りではなく、 読者の第一印象を決定づけ、記事への興味を引き出し、サイト全体の質を高める 重要な要素です。これまで500件以上のWordPressサイト制作に携わってきた経験からも、アイキャッチ画像の効果的な活用が、サイトの成功に大きく貢献すると断言できます。
今回ご紹介した内容を参考に、ぜひあなたのWordPressサイトでもアイキャッチ画像を積極的に活用してみてください。適切なサイズで、記事の内容に合った魅力的な画像を設定し、代替テキストもしっかり入力する。この基本を徹底するだけでも、サイトの見栄えやクリック率は大きく改善されるはずです。
もし、「自分でアイキャッチ画像を作るのが難しい」「もっと効果的な使い方を知りたい」「WordPressサイト制作そのものをお願いしたい」と感じている方がいらっしゃいましたら、ぜひお気軽にご相談ください。豊富な経験と実績に基づき、あなたのサイトの目的達成をサポートさせていただきます。一緒に魅力的なWordPressサイトを作り上げていきましょう。