【WordPress 日本語化】初心者向け!設定方法と英語表示の解決策

「WordPressをインストールしたけど、管理画面が英語で使い方が分からない…」「使いたいテーマを見つけたけど、設定項目が全部英語で戸惑う…」「サイトの一部が英語表示のままになってしまうのはどうして?」 WordPressでウェブサイト制作を始めようとしたとき、多くの方が最初に直面するのがこの「言語の壁」、特に「日本語化」の問題ではないでしょうか。せっかく高機能なWordPressを使うなら、やはり慣れ親しんだ日本語で快適に操作したいですよね。ご安心ください。

私の経験から言えるのは、WordPressの日本語化は、基本的な手順さえ押さえれば決して難しくないということです。この記事では、WordPress本体の管理画面を日本語にする簡単な方法から、少し厄介なテーマやプラグインの日本語化、そして日本語化がうまくいかない場合のトラブルシューティングまで、初心者の方にも分かりやすく、丁寧に解説していきます。

この記事を読めば、WordPressの言語設定に関する不安が解消され、ストレスなくサイト制作・運営に取り組めるようになるはずです。

この記事を書いた人

Hara Daizo

Webデザイナー・Webコンサルタント
WebデザイナーからWeb担当者を通してSEO対策など幅広いサイト運営を経験。その後、STARRYを創業。初めてホームページ制作やSEO対策をする方へWordPressを使用したホームページを提供中。ランサーズ認定ランサー。

WordPress日本語化の基本|管理画面もサイト表示も日本語に

まずは、WordPressの基本的な部分、特に毎日使うことになる管理画面を日本語表示にする方法です。多くの場合、非常に簡単な設定で完了します。

WordPress本体を日本語化する最も簡単な方法

すでにWordPressをインストールして、管理画面が英語などの他の言語で表示されている場合の変更手順です。

WordPress管理画面から言語設定を変更する手順

WordPressの管理画面(ダッシュボード)にログインできる状態であれば、以下の手順で言語を日本語に変更できます。

「Settings」>「General」を開く

管理画面の左側メニューから「Settings」(設定)をクリックし、次に「General」(一般)を選択します。

「Site Language」で「日本語」を選択して保存

「General Settings」(一般設定)のページを下の方にスクロールしていくと、「Site Language」(サイトの言語)という項目があります。ここが「English (United States)」などになっているはずですので、プルダウンメニューをクリックして「日本語」を探し、選択します。 選択したら、ページ最下部にある「Save Changes」(変更を保存)ボタンを忘れずにクリックしてください。

これで、管理画面の表示が日本語に切り替わるはずです。多くの場合、この操作だけでWordPress本体の基本的な日本語化は完了します。

(補足)インストール時に「日本語」を選択する

WordPressを自分でサーバーにインストールする場合、通常はインストールプロセス中に使用する言語を選択する画面が表示されます。ここで「日本語」を選んでおけば、最初から管理画面は日本語で表示されます。レンタルサーバーが提供している「簡単インストール」機能などを利用する場合も、多くは初期設定で日本語が選択されています。

WordPressは最初から日本語? 日本語版について

「そもそもWordPressって、最初から日本語版があるんじゃないの?」という疑問を持つ方もいるかもしれません。

WordPress日本語公式サイト(ja.wordpress.org)とは

WordPressには、各言語に対応した公式サイトが存在し、日本語版の公式サイトは ja.wordpress.org です。ここからダウンロードできるWordPressのパッケージには、最初から日本語の言語ファイルが含まれています。

日本語版WordPressと英語版の違いは基本的に言語ファイルのみ

重要な点として、日本語版公式サイトからダウンロードしたWordPressも、英語版公式サイト(wordpress.org)からダウンロードしたものも、ソフトウェアのコア(核)となるプログラム自体は基本的に同じです。違いは、最初から日本語の「翻訳ファイル」が含まれているかどうか、という点だけです。 したがって、もし英語版をインストールしてしまっても、前述の「サイトの言語」設定で「日本語」を選べば、必要な日本語ファイルが自動的にダウンロード・適用され、日本語版と同じ状態になります。逆も同様です。

テーマとプラグインの日本語化|英語表示を翻訳するには?

WordPress本体の管理画面は日本語になっても、「サイトのデザイン(テーマ)」や「追加機能(プラグイン)」の一部が英語のまま表示されてしまう、というケースはよくあります。これはなぜ起こり、どうすれば日本語化できるのでしょうか。

なぜテーマやプラグインは英語表示の場合があるのか?

海外製テーマ・プラグインの普及

WordPressの大きな魅力は、世界中の開発者が作成した豊富なテーマやプラグインを利用できる点です。しかし、当然ながら海外で開発されたものは、元々英語表示を前提として作られています。そのため、日本語環境で利用しても、設定画面やサイト上に表示される一部のテキストが英語のままになってしまうのです。

翻訳ファイル(.mo / .po)の仕組みと存在

WordPressやそのテーマ、プラグインの多言語対応は、「翻訳ファイル」という仕組みによって実現されています。開発者は、プログラム内の表示テキストを特定の関数で囲み、それに対応する翻訳を言語別のファイル(.poファイル)に記述します。この.poファイルをコンパイルした.moファイルが、実際にWordPressによって読み込まれ、サイトの言語設定に合わせて表示テキストを切り替えるのです。 つまり、テーマやプラグインが日本語表示に対応しているかどうかは、日本語用の翻訳ファイル(ja.moja.po)が用意されているかどうかにかかっています。

テーマを日本語化する方法

使いたいテーマの管理画面や、サイト上の表示が英語だった場合の対処法です。

方法1 日本語対応テーマを選ぶ・探す

最も簡単なのは、最初から日本語に対応しているテーマを選ぶことです。日本の開発者が作成したテーマや、海外製でも日本のユーザーが多く、公式に日本語対応を謳っているテーマを選べば、翻訳の手間はほとんどかかりません。WordPressの公式テーマディレクトリや、信頼できるテーマ販売サイトで探す際に、「日本語対応」といったキーワードで検索してみると良いでしょう。

方法2 翻訳ファイルが同梱されているか確認する

使いたいテーマが決まっている場合、まずそのテーマファイルの中に日本語の翻訳ファイル(ja.mo, ja.po)が含まれているか確認します。テーマフォルダ内の languageslang といった名前のフォルダを探してみてください。もしこれらのファイルが存在すれば、WordPress本体の言語設定が「日本語」になっていれば、テーマも自動的に日本語で表示されるはずです。

方法3 翻訳ファイルを手動で適用する(入手と設置場所)

テーマ自体には翻訳ファイルが含まれていなくても、有志のユーザーなどが作成した翻訳ファイルが別途配布されている場合があります。テーマ名で検索して、翻訳ファイルを配布しているサイトがないか探してみましょう。 もし翻訳ファイル(.mo.po)が見つかったら、FTPソフトなどを使ってサーバーに接続し、通常は wp-content/languages/themes/ フォルダ内に、テーマに対応するファイル名(例:テーマ名-ja.mo, テーマ名-ja.po)でアップロードします。(設置場所はテーマによって異なる場合もあります)

方法4 プラグインを使って自分で翻訳する(例:Loco Translate)

翻訳ファイルが見つからない、あるいは翻訳が不十分な場合は、自分でテーマのテキストを翻訳するという方法もあります。これには「Loco Translate」というプラグインを使うのが便利です。このプラグインをインストールすると、WordPressの管理画面上でテーマ内の英語テキストを一覧表示し、それに対応する日本語訳を入力して、翻訳ファイル(.mo, .po)を自動生成・適用してくれます。手間はかかりますが、自分の好きなように翻訳できるのがメリットです。

プラグインを日本語化する方法

プラグインの設定画面や、プラグインが出力するメッセージなどが英語の場合も、基本的な考え方はテーマと同じです。

方法1 日本語化されている人気のプラグインを選ぶ

多くのユーザーに使われている人気のプラグインは、開発元が公式に日本語対応していたり、日本のユーザーコミュニティによって翻訳ファイルが提供されていたりする場合が多いです。まずは、日本語での情報が多い、定番のプラグインを選ぶのが安心です。

方法2 テーマと同様に翻訳ファイルの確認・適用

プラグインのフォルダ内(通常 wp-content/plugins/プラグイン名/languages/ など)に ja.mo, ja.po ファイルがあるか確認します。なければ、プラグイン名で検索して翻訳ファイルを探し、見つかれば適切な場所(通常 wp-content/languages/plugins/ フォルダ内に プラグイン名-ja.mo, プラグイン名-ja.po として)に設置します。

方法3 プラグインを使って自分で翻訳する(例:Loco Translate)

テーマと同様に、「Loco Translate」プラグインを使えば、管理画面上でプラグインの英語テキストを日本語に翻訳し、翻訳ファイルを生成・適用することができます。

WordPress日本語化がうまくいかない?原因と解決策

設定を変更したり、翻訳ファイルを適用したりしても、日本語表示にならない、あるいは表示がおかしくなってしまう場合の、よくある原因と解決策を見ていきましょう。

よくあるトラブル1 設定したのに日本語にならない

キャッシュのクリアを試す

設定を変更したはずなのに表示が変わらない場合、まず疑うべきは「キャッシュ」です。WordPressのキャッシュ系プラグイン(例: WP Super Cache, W3 Total Cacheなど)や、レンタルサーバー側のキャッシュ機能、あるいはあなたが見ているWebブラウザ自体のキャッシュが古い情報を表示している可能性があります。まずは、プラグインやサーバーの設定画面からキャッシュを削除(クリア)し、ブラウザのキャッシュもクリア(スーパーリロード: Ctrl+Shift+R / Cmd+Shift+R)してみてください。これで解決するケースは非常に多いです。

WordPress本体・テーマ・プラグインのアップデートを確認

WordPress本体や、利用中のテーマ、プラグインが古いバージョンのままだと、最新の言語ファイルが適用されなかったり、他の部分との互換性の問題でうまく表示されなかったりする場合があります。管理画面の「更新」メニューを確認し、利用可能なアップデートがあれば適用してみましょう。(ただし、アップデート前には必ずバックアップを取ることをお勧めします)

ブラウザの言語設定の影響は?

通常、WordPressの表示言語はサイト側の設定が優先されますが、まれにWebブラウザ自体の言語設定が影響することもあるかもしれません。ブラウザの設定で、優先言語が日本語になっているか確認してみるのも良いでしょう。

よくあるトラブル2 一部だけ英語・翻訳が不自然

管理画面やサイトの一部は日本語になったけれど、特定の箇所だけ英語のままだったり、日本語訳が不自然だったりするケースです。

翻訳ファイルが不完全なケース

これは、テーマやプラグインに同梱されている、あるいは適用した日本語翻訳ファイル(.mo, .po)の翻訳が、全てのテキストを網羅していない場合に起こります。開発の過程で追加された新しいテキスト部分などの翻訳が、まだファイルに反映されていない状態です。

機械翻訳による不自然さ

翻訳ファイルが、Google翻訳などの機械翻訳をベースに作成されている場合、日本語として不自然な表現になっていることもあります。

解決策 プラグインでの上書き翻訳やCSSでの調整

翻訳が不完全・不自然な箇所が少ない場合は、「Loco Translate」プラグインなどを使って、該当箇所だけ自分で修正するのが手軽です。また、サイトのフロント表示部分であれば、CSSを使って特定の英語テキストを非表示にしたり、疑似要素を使って日本語テキストを上書きしたりする、といったテクニックも場合によっては有効です。(ただし、根本的な解決ではありません)

よくあるトラブル3 文字化けが発生する

日本語表示にした部分が「」や「豆腐(□)」のように文字化けしてしまうケースです。

原因 文字コード(UTF-8)の設定ミス

現在のWebサイトでは、文字コードとして「UTF-8」を使うのが標準です。WordPress自体もUTF-8を基本としていますが、サーバーの設定、データベースの設定、あるいはテーマやプラグインのファイルの文字コードが、UTF-8以外のもの(古いShift_JISなど)になってしまっている場合に文字化けが発生することがあります。

wp-config.phpファイルの確認

WordPressのルートディレクトリにある設定ファイル wp-config.php 内で、データベースの文字コードが正しく DB_CHARSET として utf8 または utf8mb4 が指定されているか確認します。(このファイルを編集する際は十分注意が必要です)

データベースの文字コード確認(上級者向け)

phpMyAdminなどのデータベース管理ツールを使って、WordPressが使用しているデータベースやテーブルの文字コード(照合順序)が utf8mb4_general_ciutf8mb4_unicode_ci などになっているか確認します。もし異なっている場合は修正が必要ですが、データベース操作は誤るとサイト全体が動かなくなるリスクがあるため、専門知識がない場合はプロに相談することをお勧めします。

日本語化だけじゃない!日本語サイトのためのWordPress設定

サイトの言語を日本語にするだけでなく、より自然な日本語サイトとして運用するために、合わせて確認しておきたい設定項目があります。

タイムゾーン(地域設定)を日本時間に合わせる

管理画面の「設定」>「一般」にある「タイムゾーン」の設定が重要です。ここを「東京」または「UTC+9」に設定しておかないと、記事の公開時間などが実際の日本時間とズレてしまい、予約投稿などが意図した時間に実行されない原因になります。

「設定」>「一般」でのタイムゾーン設定

プルダウンメニューから「東京」を選択するか、直接「UTC+9」を選んで保存します。

日付と時刻のフォーマットを日本式に

同じく「設定」>「一般」画面で、「日付のフォーマット」と「時刻フォーマット」を、日本人にとって一般的な表示形式(例:「Y年n月j日」「H:i」など)に設定しておくと、サイト訪問者にとって分かりやすくなります。カスタムフォーマットで曜日を表示させることも可能です。

「設定」>「一般」でのフォーマット選択・カスタム

用意されている選択肢から選ぶか、「カスタム」を選択してPHPの日付フォーマット文字を使って自由に設定できます。

日本語フォントの適用について(テーマ依存)

サイト全体の印象を左右するフォントですが、日本語表示に適したフォントが適用されているかは、基本的には利用しているテーマの設定に依存します。

テーマが指定するフォントと変更方法

テーマによっては、管理画面のカスタマイズ設定で日本語フォントを選択・変更できる場合があります。もしテーマ設定で変更できない場合は、CSSを使ってフォント指定を上書きする必要があります。

Webフォントの活用(読み込み速度への注意)

Google FontsなどのWebフォントサービスを利用すれば、デザイン性の高い日本語フォントをサイトに適用できます。ただし、外部フォントを読み込むため、サイトの表示速度に影響を与える可能性がある点には注意が必要です。必要なフォントだけに絞って読み込む、などの最適化が推奨されます。

まとめ|WordPressを日本語で快適に使おう!

今回は、WordPressの日本語化について、基本的な設定方法からテーマ・プラグインの翻訳、そしてトラブルシューティングまで幅広く解説しました。

多くの場合、WordPress本体の日本語化は管理画面の「設定」>「一般」から言語を選択するだけで簡単に完了します。テーマやプラグインが英語表示になる問題も、日本語対応のものを選んだり、翻訳ファイルを探して適用したり、「Loco Translate」のようなプラグインを使ったりすることで解決できるケースがほとんどです。

もし日本語化がうまくいかない場合は、キャッシュのクリア、アップデートの確認、文字コード設定などをチェックしてみてください。

WordPressを日本語でスムーズに、快適に使えるようになれば、サイト作成や情報発信がもっと楽しく、効率的になるはずです。

「設定方法がよく分からない」「テーマの翻訳を代行してほしい」「日本語化したらサイトの表示がおかしくなった」など、ご自身での解決が難しい場合は、どうぞお気軽にご相談ください。500件以上のWordPressサイト制作・運用サポートの経験に基づき、あなたの状況に合わせた最適な解決策をご提案いたします。WordPressの日本語環境設定から、サイト全体の制作・カスタマイズまで、幅広くお手伝いできますので、ぜひお問い合わせフォームからご連絡ください。

この記事を書いた人

Hara Daizo

Webデザイナー・Webコンサルタント
WebデザイナーからWeb担当者を通してSEO対策など幅広いサイト運営を経験。その後、STARRYを創業。初めてホームページ制作やSEO対策をする方へWordPressを使用したホームページを提供中。ランサーズ認定ランサー。