WordPressメディアライブラリの基本の使い方と画像が表示されない時の対処法

WordPressサイトの運営において、画像の扱いは避けて通れない重要な要素です。「メディアライブラリの使い方がよくわからない」「画像が増えすぎて管理できない…」そんなお悩みを抱えていませんか?実は、メディアライブラリの機能を正しく理解し、少しのコツを掴むだけで、あなたのサイト運営は劇的に効率化します。

これまで500件以上のWordPressサイト制作に携わってきた経験から言えるのは、多くの方がメディアライブラリの便利な機能を十分に活用しきれていない、ということです。

この記事では、WordPress初心者の方向けに、メディアライブラリの基本的な使い方から、散らかった画像をスッキリ整理するプロの技、そして「画像が表示されない!」といった緊急時のトラブルシューティングまで、全てを網羅して徹底解説します。

この記事を最後まで読めば、メディアライブラリを自由自在に使いこなし、サイトの品質と更新作業のスピードを向上させる方法がわかります。メディアライブラリに関するあなたの疑問や悩みは、この記事一本で全て解決です。

この記事を書いた人

Webデザイナー・Webコンサルタント
Web制作会社、Web担当者を経て独立。17年以上の実務経験で培った制作スキルとSEOノウハウを活かし、現在はSTARRY代表としてWordPressサイト制作・集客サポートを提供。ランサーズ認定ランサー。ランキング上位受賞多数。

目次

WordPressメディアライブラリとは?基本を理解しよう

WordPressサイトを彩る画像や動画、PDFファイル。これらを一元管理するための強力なツールが「メディアライブラリ」です。まずは、その基本的な役割と重要性から理解していきましょう。

メディアライブラリの役割と重要性

メディアライブラリは、WordPressにアップロードした全てのメディアファイルを保管しておくための仮想的な倉庫のようなものです。記事やページに画像を挿入する際、必ずこのメディアライブラリを経由します。

その役割は単なる保管庫にとどまりません。画像の基本的な編集(トリミングや回転)、SEOに関わる重要な情報(代替テキスト)の追加、ファイルの管理など、多岐にわたる機能を備えています。

メディアライブラリを使いこなすことは、記事作成の効率を上げるだけでなく、サイトの表示速度や検索エンジン評価にも影響を与える、非常に重要なスキルなのです。

メディアライブラリで管理できるファイルの種類

WordPressのメディアライブラリでは、一般的に使われるほとんどのファイル形式を管理できます。代表的なものは以下の通りです。

  • 画像ファイル: .jpg, .jpeg, .png, .gif, .webp, .ico
  • 動画ファイル: .mp4, .m4v, .mov, .wmv, .avi, .mpg
  • 音声ファイル: .mp3, .m4a, .ogg, .wav
  • 文書ファイル: .pdf, .doc, .docx, .ppt, .pptx, .pps, .ppsx, .odt, .xls, .xlsx

これらのファイルをアップロードしておけば、いつでも簡単に記事内から呼び出して使用することができます。

【基本操作】WordPressメディアライブラリの使い方をマスター

それでは、実際にメディアライブラリの基本的な使い方を見ていきましょう。ここでは、メディアの追加、編集、削除という最も基本的な操作を、初心者の方にも分かりやすく解説します。

新しいメディアを追加(アップロード)する3つの方法

WordPressにメディアを追加する方法は、主に3つあります。ご自身のやりやすい方法を見つけてください。

方法1:メディアライブラリから直接アップロード

  1. WordPressの管理画面左メニューから「メディア」→「新規追加」をクリックします。
  2. 「ファイルをドロップするか、選択してください」というエリアが表示されます。
  3. 「ファイルを選択」ボタンを押し、アップロードしたいファイルを選ぶか、ファイルを直接このエリアにドラッグ&ドロップします。

これでアップロードは完了です。複数のファイルを一度にアップロードすることも可能です。

方法2:投稿・固定ページの編集画面からアップロード

記事を書いている途中で画像を挿入したくなることがほとんどでしょう。その場合は、記事の編集画面から直接アップロードするのが最も効率的です。

  1. 投稿または固定ページの編集画面を開きます。
  2. ブロックエディタ(Gutenberg)の場合、画像を追加したい場所で「+」アイコンをクリックし、「画像」ブロックを選択します。
  3. 表示された画像ブロック内の「アップロード」ボタンをクリックし、ファイルを選択します。

この方法でアップロードした画像は、自動的にメディアライブラリにも追加されます。

方法3:ドラッグ&ドロップで直感的にアップロード

私が最もよく使う、一番スピーディーな方法がこちらです。

  1. 投稿または固定ページの編集画面を開きます。
  2. パソコン上のフォルダから、アップロードしたい画像ファイルを、直接エディタの好きな位置にドラッグ&ドロップします。

これだけで、カーソルを置いた位置に画像が挿入され、同時にメディアライブラリへのアップロードも完了します。非常に直感的で簡単なので、ぜひ試してみてください。

メディアライブラリの使い方 画像の詳細情報を編集する方法

画像をアップロードしたら、それで終わりではありません。各画像に付随する情報を適切に設定することで、サイトの利便性やSEO効果を高めることができます。メディアライブラリで画像を選択すると、右側に詳細設定画面が表示されます。

なぜ重要?代替テキストの設定とSEO効果

代替テキスト(alt属性)は、何らかの理由で画像が表示されなかった場合に、その画像の代わりとして表示されるテキストのことです。また、検索エンジンが「この画像が何についての画像なのか」を理解するための重要な手がかりとなります。

例えば、「犬がボールで遊んでいる写真」であれば、代替テキストに「ボールで遊ぶゴールデンレトリバー」のように設定します。ユーザーと検索エンジンの両方にとって非常に重要ですので、必ず設定する癖をつけましょう。

閲覧者にも分かりやすく!タイトル、キャプション、説明の役割

  • タイトル: メディアライブラリ内で画像を管理するための名前です。分かりやすい名前をつけておくと、後で探しやすくなります。
  • キャプション: 画像のすぐ下に表示される説明文です。写真の補足説明を入れたい場合などに使用します。
  • 説明: 画像の添付ファイルページに表示される、より詳細な説明文です。通常は入力しなくても問題ありません。

メディアライブラリの使い方 画像を絞り込み検索する方法

画像が増えてくると、目的の画像を見つけるのが大変になります。そんな時は、絞り込み機能を使いましょう。メディアライブラリ画面の上部にあるドロップダウンメニューで、ファイルの種類(画像、音声など)やアップロードされた日付で絞り込むことができます。

また、右上の検索ボックスにキーワード(タイトルや代替テキストに含まれる単語)を入力して検索することも可能です。

不要な画像を完全に削除する手順と注意点

使わなくなった画像は、サーバーの容量を節約するためにも削除しましょう。

  1. メディアライブラリで削除したい画像をクリックします。
  2. 右下に表示される「完全に削除する」という赤いテキストリンクをクリックします。
  3. 確認のポップアップが表示されるので「OK」をクリックします。

一度削除したファイルは元に戻せないため、本当に不要なファイルかよく確認してから実行してください。

【整理術】散らかったメディアライブラリを劇的に改善するテクニック

サイト運営を続けていると、メディアライブラリはすぐに画像で溢れかえってしまいます。「あの画像はどこだっけ?」と探す時間が増えてきたら、整理術を導入するタイミングです。

標準機能でできる!画像を効率的に見つける方法

前述の通り、WordPressの標準機能には日付やキーワードでの絞り込み機能があります。これだけでもかなり効率化できますが、数百、数千と画像が増えてくると限界が見えてきます。

私が多くのサイトを制作・運用してきた経験上、本格的な整理には次のステップ、つまりプラグインの導入がほぼ必須になると感じています。

おすすめプラグイン導入でメディアをフォルダ分け管理

パソコンでファイルをフォルダ分けして管理するように、WordPressのメディアライブラリもフォルダ分けできると非常に便利です。これを実現するのが、専用のプラグインです。

なぜプラグインが必要?フォルダ分けのメリット

フォルダ分けを導入するメリットは計り知れません。

  • 直感的な管理: 「トップページ用」「ブログ記事用」「商品画像」のようにフォルダを作ることで、目的の画像をすぐに見つけられます。
  • 作業効率の向上: 画像を探す時間が大幅に短縮され、記事作成などの本来の作業に集中できます。
  • 整理整頓の習慣化: フォルダがあることで、アップロード時に所定の場所に格納する意識が働き、ライブラリが散らかりにくくなります。

定番プラグイン「FileBird」の導入と使い方

メディアライブラリをフォルダ分けするプラグインはいくつかありますが、**最も代表的で使いやすいのが「FileBird」**です。

  1. インストール: 管理画面の「プラグイン」→「新規追加」で「FileBird」と検索し、インストール・有効化します。
  2. フォルダ作成: 有効化すると、メディアライブラリの画面にフォルダ管理用のサイドバーが表示されます。「新規フォルダー」をクリックして、好きな名前のフォルダを作成しましょう。
  3. 画像の移動: 画像をドラッグ&ドロップで、目的のフォルダに移動させることができます。複数の画像をまとめて移動させることも可能です。

無料版でも十分な機能を持っていますので、メディアの整理に困ったら、まずは「FileBird」を試してみることを強くおすすめします。

【トラブル解決】メディアライブラリでよくある問題と対処法

ここでは、WordPressの運用でよく遭遇するメディアライブラリ関連のトラブルと、その解決策について解説します。慌てず、一つずつ原因を切り分けていきましょう。

原因を切り分けよう!まず確認すべき3つのポイント

トラブルが起きたら、まずは以下の3点を確認してみてください。

  1. キャッシュのクリア: ブラウザやサーバーのキャッシュが原因で、古い情報が表示されていることがあります。まずはキャッシュをクリアして再読み込みしてみましょう。
  2. ファイル名の確認: 日本語や特殊文字、スペースなどを含むファイル名は、エラーの原因になることがあります。ファイル名は半角英数字とハイフン(-)で構成するのが安全です。
  3. WordPressのバージョン: WordPress本体やプラグイン、テーマが最新の状態になっているか確認しましょう。

ケース1:メディアライブラリに画像が表示されない

メディアライブラリを開いても、画像がサムネイル表示されず、真っ白なアイコンになってしまうことがあります。

原因:プラグインの競合やテーマの問題

この問題の最も一般的な原因は、プラグイン同士の競合、あるいは使用しているテーマとの相性問題です。特定のプラグインが、画像の表示を妨げている可能性があります。

対処法:プラグインの無効化とテーマの切り替え

  1. プラグインの全無効化: 一時的に全てのプラグインを無効化してみて、画像が表示されるか確認します。これで表示されれば、原因はプラグインのどれかです。一つずつ有効化していき、問題を引き起こしているプラグインを特定します。
  2. テーマの切り替え: プラグインを無効化しても解決しない場合、テーマが原因の可能性があります。一時的にWordPressのデフォルトテーマ(例: Twenty Twenty-Four)に切り替えてみて、表示が改善するか確認します。

ケース2:画像のアップロードに失敗する・エラーが出る

「HTTPエラー」などのメッセージが表示され、画像のアップロードができないケースです。

原因:ファイルサイズの上限超過

レンタルサーバーでは、一度にアップロードできるファイルの最大サイズが設定されています。高画質な画像など、このサイズを超えたファイルをアップロードしようとするとエラーが発生します。

対処法:アップロード上限サイズを確認・変更する方法

メディアライブラリの「新規追加」画面に、「最大アップロードサイズ: 〇〇 MB」のように上限値が表示されています。もし上限を引き上げたい場合は、利用しているレンタルサーバーの管理画面から設定を変更するか、.htaccessという設定ファイルを編集する必要があります。具体的な方法はサーバー会社によって異なるため、公式サイトのヘルプなどを参照してください。

原因:パーミッション(権限)の問題

パーミッションとは、サーバー上のファイルやフォルダに対するアクセス権限のことです。画像を保存するフォルダ(wp-content/uploads)の書き込み権限が正しく設定されていないと、アップロードに失敗します。

対処法:サーバーのパーミッション設定を確認する

FTPソフトなどを使ってサーバーに接続し、wp-contentフォルダ内にあるuploadsフォルダのパーミッションを確認します。一般的に、このフォルダのパーミッションは「755」または「775」に設定されているべきです。もし異なる値になっていたら、正しい値に変更してみてください。この作業に自信がない場合は、契約しているレンタルサーバーのサポートに問い合わせるのが安全です。

【応用編】サイトを高速化するメディアライブラリの画像最適化

メディアライブラリを使いこなす上で、避けては通れないのが「画像最適化」です。これは、サイトの表示速度を改善し、結果としてSEO評価やユーザー体験を向上させるために非常に重要です。

なぜ画像最適化が必要?サイト表示速度とSEOへの影響

ページの表示速度は、Googleがサイトを評価する上での重要な指標の一つです。ページの読み込みが遅いと、ユーザーは待ちきれずに離脱してしまい、検索順位にも悪影響を及ぼす可能性があります。

ページの表示速度が遅くなる最大の原因の一つが、重たい(ファイルサイズが大きい)画像です。画像を最適化(軽量化)することで、ページの読み込み速度を劇的に改善することができます。

WordPressに画像をアップロードする前の最適化手順

最も確実なのは、WordPressにアップロードする前に、あらかじめ画像を最適化しておくことです。

  1. 適切なサイズに変更(リサイズ): 例えば、ブログの本文で使う画像の横幅が800pxで十分な場合、4000pxもの巨大な画像をそのままアップロードするのは無駄です。あらかじめ画像編集ソフトで適切なサイズに変更しておきましょう。
  2. 圧縮ツールで軽量化: 画像の見た目をほとんど損なうことなく、ファイルサイズを小さくしてくれるWebサービスやツールがあります。「TinyPNG」などの無料ツールが有名で、ドラッグ&ドロップするだけで簡単に画像を圧縮できます。

プラグインで解決!アップロード済み画像をまとめて軽量化する方法

すでにたくさんの画像をアップロードしてしまった、という場合でも大丈夫です。既存の画像をまとめて最適化してくれる便利なプラグインがあります。

「EWWW Image Optimizer」や「Smush」といったプラグインを導入すれば、メディアライブラリにある画像をワンクリックで一括圧縮したり、今後アップロードする画像を自動で最適化したりすることが可能です。

WordPressメディアライブラリに関するよくある質問(FAQ)

最後に、メディアライブラリに関してよく寄せられる質問とその回答をまとめました。

Q. 一括で画像をダウンロードできますか?

A. WordPressの標準機能では、メディアライブラリの画像をまとめてダウンロードすることはできません。管理画面の「ツール」→「エクスポート」で「メディア」を選択すると、メディアライブラリの「情報」はエクスポートできますが、画像ファイル自体は含まれません。画像ファイルを一括でダウンロードしたい場合は、FTPソフトを使ってサーバーから直接wp-content/uploadsフォルダをダウンロードするか、専用のプラグインを利用する必要があります。

Q. 他のサイトの画像をメディアライブラリで使えますか?

A. 技術的には可能ですが、著作権の問題に十分に注意する必要があります。他人が撮影・作成した画像を無断で使用することは、著作権の侵害にあたります。必ずフリー素材サイトの利用規約を確認するか、著作者から許可を得た上で使用してください。また、他サイトの画像に直接リンクを貼る(直リンク)行為は、相手のサーバーに負荷をかけるため、マナー違反とされています。使用したい画像は、一度自身のPCに保存し、メディアライブラリにアップロードしてから使いましょう。

Q. 使っていない画像を自動で削除する方法はありますか?

A. 記事内で一度も使用されていない画像を「未使用の画像」と呼びます。これらを自動で検出し、削除してくれるプラグイン(例: Media Cleaner)が存在します。ただし、プラグインが「未使用」と判断した画像が、実際にはテーマのロゴなど別の場所で使われている可能性もゼロではありません。自動削除機能を使う際は、必ず事前にバックアップを取り、削除対象の画像をよく確認してから実行するようにしてください。

Q. メディアライブラリの表示形式(リスト・グリッド)の違いは何ですか?

A. メディアライブラリ画面の左上にあるアイコンで、表示形式を切り替えられます。

  • グリッド表示: 画像がサムネイルで一覧表示されます。視覚的に画像を探したい場合に便利です。デフォルトの表示形式です。
  • リスト表示: ファイル名、アップロードしたユーザー、アップロード先の投稿、日付などが一覧で表示されます。ファイル名や投稿日で画像を管理したい場合に便利で、どの記事でその画像が使われているかを確認することもできます。

まとめ:WordPressメディアライブラリを使いこなし、魅力的なサイトへ

この記事では、WordPressのメディアライブラリについて、基本的な使い方からプロの整理術、そして緊急時のトラブルシューティングまで、包括的に解説してきました。

メディアライブラリは、単なる画像置き場ではありません。その機能を正しく理解し、適切に管理・最適化を行うことは、日々の更新作業を効率化するだけでなく、サイトのSEO評価やユーザー体験を向上させる上で極めて重要です。特に、代替テキストの設定や画像の最適化は、地道な作業ですがサイトの価値を高めるために欠かせません。

今回ご紹介した内容を一つでも実践していただければ、あなたのサイト運営はよりスムーズで快適なものになるはずです。

もし、「自分一人でサイトを管理していくのは難しい」「専門的な視点でサイトの改善を手伝ってほしい」と感じることがあれば、いつでもご相談ください。500件以上のWordPressサイト制作を手がけてきた経験豊富なプロとして、あなたのビジネスを加速させるWebサイトの構築・運用を、力強くサポートいたします。

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この記事を書いた人

Hara Daizo Hara Daizo STARRY代表、Webデザイナー、Webコンサルタント

Web制作会社、Web担当者を経て独立。17年以上の実務経験で培った制作スキルとSEOノウハウを活かし、現在はSTARRY代表としてWordPressサイト制作・集客サポートを提供。ランサーズ認定ランサー。ランキング上位受賞多数。

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